文化財めぐり

NEW

  • 令和4年度 文化財保護功労者 受賞者

    田村 邦雄

    昭和53年から令和2年の42年間にわたり江別市文化財保護委員として市の

    文化財保護に携わり、副委員長及び委員長を歴任した。江別市文化財の指定にかかる審議をはじめ、国及び北海道指定文化財申請の検討等で市内の文化財の保護に大きく貢献した。

    江別市郷土資料館友の会会長を歴任し、文化財保護につながる普及活動にも積極的に取り組んできた。江別屯田兵3世で、屯田兵の歴史に関する造詣が深く、江別屯田の歴史などの講演で講師を務めている。

    江別ユネスコ協会の立ち上げにも関わり、道内外の文化財の見識を持ち、文化財保護のための啓発活動を積極的に行ってきた。

    幌内神楽保存会

    幌内神楽は、明治40年に当時の幌内地区において岩手県出身者らによって完成した。明治43年の幌内神社の建立とともに、豊穣祈願と厄払いの舞を大正初期まで披露したが、演舞の中心人物の逝去により中断する。永らく途絶えていたが昭和47年に幌内神楽のホラ貝の再発見を契機に、翌年地域の伝統文化の保存継承のため保存会を設立した。昭和48年に町無形民俗文化財に指定され、活動は50年となる。

    これまで神社例大祭の奉納や、厚真町最大の行事「田舎まつり」本祭において第1回から現在まで神楽を披露してきた。平成30年の胆振東部地震や度重なる洪水、コロナ禍などの苦境を乗り越え、厚真町の伝統芸能を守り伝えている。

    これらの活動は、地域に残る伝統文化の継承とともに、地域コミュニティの形成保存にも寄与している。

    噴火湾考古学研究会

    平成8年に市民有志により市内の縄文史跡の価値を市民と共有する活動を行うことを目的に設立した。以降、噴火湾沿岸の遺跡を中心に主体的に学び・守り・育てる取組とともに、まちづくりに活かすため行政と協働で文化財の普及啓発活動に尽力している。

    毎年1~2回、縄文からアイヌ文化までをテーマとした「縄文講演会」を意欲的に開催し、市民の文化財への理解と知見を深めている。

    市民が北黄金貝塚を訪れ、まちの貴重な財産を再発見するきっかけとなるよう平成10年から行っている「だて噴火湾縄文まつり」では、縄文遺跡が伝える暮らしや精神文化から衣・食・住等の毎年異なるテーマに沿ったプログラムを実施し、多くの市民が楽しむ伊達市の初秋のイベントとして定着している。こうした取組は、史跡北黄金貝塚公園が縄文文化を楽しく学ぶことができる施設として周知され、地域文化の発信拠点となっている。