平成25年度 文化財保護功労者 受賞者

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田中 寛氏(石狩市)

長年にわたり郷土史の調査研究と文化財保護活動に、努められた。

特に昭和35年3月に発足した石狩町郷土研究会の設立に携わり、平成4年度から平成7年度まで、石狩市郷土史研究会の会長を務め、遺跡・海浜植物・寺社・風俗習慣及び集落の入植状況等の各調査、文化財台帳の作成、古老談話集の編集等を活動の基本として行ってきた。

また、北海道史研究協議会副会長として広く全道的立場でも活躍され、本道の地方史研究にも尽力されてきた。

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林家文書解読ボランティアの会(余市市)

平成17年から余市町指定文化財である「林家文書」の解読研究(江戸時代の後期から明治維新後における松前・余市などの庶民生活の貴重な資料解読及び松前蝦夷地の商習慣や蝦夷地での和人の階層や、ヨイチ場所における和人・アイヌ民族の関係等についての分析、くずし字、千支、暦法、時制、方角、度量衡、貨幣制度などの研究)を毎月3~4回程度、行っている。

余市町だけでなく北海道の歴史を紐解く研究であり、解読の重要性は計り知れない内容である。

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名寄SL排雪列車(キマロキ)保存会(名寄市)

設立以来37年間にわたり、キマロキ車輌の保存および雪国の鉄道の普及啓発活動を続けている。

保存活動として、冬のシートかけと春のシートはずし、車輌本体の一斉清掃、塗装作業、小破補修等の保守に努め、展示公開中の毎週日曜日・祝日には、見学者への説明や汽笛体験をさせる取り組みを行っている。

また、市内や近隣市町村へ鉄道関連イベントでの講師派遣を継続して行い、キマロキ祭りや各種イベントへの講師の派遣や会員が作成しているパンフレットを活用した普及啓発活動を実施するなど、日本で唯一のキマロキ編成の展示車両として、全国に発信している。

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利尻麒麟獅子舞う会(利尻町)

平成15年に設立以来、鳥取県から伝わる麒麟獅子舞の保存・伝承に努めた。

平成16年には100年振りになる復活の獅子舞を、利尻町長浜神社で披露し、以来毎年実施されている。母村である鳥取市秋里との毎年相互交流も毎年行われ、研鑽に励んでいる。

また、利尻町特別養護老人ホームや利尻町内の小学校、沓形港に寄港した豪華客船でも獅子舞を披露するなど、慰問と合わせて伝統芸能の継承普及活動を行ってきた。獅子舞を復活させて以降、利尻島に根ざし、利尻島の伝統文化、観光資源として定着させた。

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